気候変動がもたらす成熟
注目のオート・コート・ド・ニュイ
ヴォーヌ・ロマネ村とニュイ・サン・ジョルジュ村の裏手、ディジョンとボーヌの間に位置するドメーヌ・ド・モンマンは、1984年創業。美しいヴィラール・フォンテーヌ村に位置する。
前オーナーのベルナール・ユドロが1989年から2012年ヴィンテージは、「シャトー・ド・ヴィラール・フォンテーヌ」としてブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイの古いヴィンテージを中心に販売していた。
ユドロは2019年に残念ながら他界。現在は、2018年に生前のユドロから任命されていたマチュウ・ピークール氏がドメーヌの指揮を執る。ドメーヌ・ド・モンマンの名は2013年ヴィンテージから復活し、生産している。
現在は、AOCオート・コート・ド・ニュイを中心に、ブルゴーニュ・アリゴテ、コトー・ブルギニョンのワインを生産。所有する30haの畑はすべてドメーヌを取り囲むオート・コート・ド・ニュイの区画。
ブドウ品種は、アリゴテ、シャルドネ、赤はピノ・ノワール、ガメイを栽培。
ブドウ樹は、オート・コート・ド・ニュイの典型的な特徴でもある高く広い剪定を、外部に委託はせず、自分たちのチームでおこなう。
畑では有機肥料を使い、2018年より有機栽培に取り組み、2026年認証取得を目指す。
ドメーヌ・ド・モンマンは、その気候の純粋さを表現するテロワール主導のワイン造りをおこなっている。
それぞれの区画は、特別に調整した小さなタンクを使用し、ブルゴーニュの伝統に従って醸造される。
ブドウの収穫は、経験豊かなチームが常に手作業で行う。ブドウが熟し、健康であることを確認するために、畑で最初の選果を行い、その後振動テーブルで2回目の選果を行う。
ブドウの風味を最大限に引き出すため、醸造は昔ながらの手法を採用する。
同地域の寒冷化でなかなか思うようなワインが造れない時期もあったが、近年は温暖化の影響を受けてリッチなワインが生まれるようになり、1996年以降高品質の年が続く。注目の産地だ。