所在地 |
FRANCE BORDEAUX SAINT-EMILION |
有機栽培に切り替えた、繊細で上品な
サンテミリオン・グラン・クリュ
サンテミリオン・グラン・クリュに格付けされているこのシャトーの記録は、1868年にエドゥアルド・フェレによって改訂された「コックス」第二版に記されている。
当時は6〜10樽ほどの生産量だったようだが、その後、徐々に敷地を増やしていき、1954年には今と同じ合計6.09ヘクタールの畑に拡大した。
アンリ&クロード・ド・ラバール夫妻がシャトー・ラ・プラニョット・ベルヴューを1990年に購入。
妻クロード(旧姓フルコー・ローサック)は、当時はまだシャトー・シュヴァル・ブランの共同経営者だった。
そして、現在の当主でありアンリとクロードの息子アルノー・ド・ラバールが、栽培醸造学を修めた後1996年からシャトーの運営に参画した。
アルノーの妻ヴィルジニーは醸造家でもあり、共にワイン造りを行っている。
6.09ヘクタールの畑のうち、主に5.4ヘクタールが「シャトー・ラプラニョット・ベルヴュー」に使われる。
メルロ70%、カベルネ・フラン30%で、平均樹齢は32年。ヘクタールあたり6000株の植樹で、土壌は砂の多い粘土、下層土は鉄分を多く含む粘土層で砂は少ない。
畑はほぼアルノーが一人で担当しており、1株に多くて7房が実るようにするが、必要に応じてグリーンハーヴェストで房を落とす。
2010年より有機栽培を開始し、2012年産からビオの認証(ユーロリーフ)がバックラベルに表示されている。
その効果として感じているのは、ブドウがより健全に育っている様子が手に取るようにわかること、ワインに土地の特徴がより表現でき、ピュアになってきていることだ。
収穫はすべて手摘みで行い、畑においても醸造所へ到着してからも、手作業により厳しく選果をする。
温度が一定なコンクリートタンクにて醸造し、キュヴェゾンは合計で20-25日マセレーション。マロラクティックは温度コントロールが出来るステンレスタンクで行う。
樽熟成は12ヶ月間、新樽は約25%で残りは1年から2年使用のもの。
「シャトー・ラプラニョット・ベルヴュー」は、繊細で上品な仕上がりで、タンニンもとても細やか。
ちなみに、良いヴィンテージのみ造られる上級キュヴェ「ラ・プラニョット」(2011年産からFourcaud Laussacフルコー・ローサックとしてリリース)は0.6ヘクタールの樹齢40-45年のメルロ80%、カベルネ・フラン20%から造られる。発酵はステンレスタンクで行い、マロラクティックは樽にて。熟成は新樽のみで18ヶ月間となる。
こちらは凝縮した、力強く重厚なスタイルとなる。