所在地 |
フランス ブルゴーニュ ジュヴレ=シャンベルタン FRANCE BOURGOGNE GEVREY-CHAMBERTIN |
当主名 |
ドゥニ バシュレ Denis BACHELET |
醸造責任者 |
ドゥニ バシュレ Denis BACHELET |
栽培責任者 |
ドゥニ バシュレ Denis BACHELET |
高樹齢のブドウが醸し出す緻密な構造
すきのない洗練されたジュヴレの造り手
太陽王ルイ14世時代の飛脚小屋が、現在、ドメーヌ・ドニ・バシュレの醸造所となっている。
所有するブドウ畑の面積は4ha余り。村名のジュヴレ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ(1.80ha)、ジュヴレ・シャンベルタン1級コルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ(0.44ha)、特級シャルム・シャンベルタン(0.43ha)、コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ(1.00ha)、ブルゴーニュ・ルージュ(0.60ha)、ブルゴーニュ・アリゴテ(0.46ha)ときわめてさっぱりしたラインナップでしかない。
2012年にコート・ド・ニュイ・ヴィラージュの畑を8アールと村名ジュヴレ・シャンベルタンの畑を42アール増やした。後者には1級並みのポテンシャルをもつとされるクリマ、レ・ゼヴォセル(0.15ha)も含まれる。
ドメーヌはもともと祖父母の所有で、ドニはベルギーで生まれた。
学校の休みに祖父母の家に遊びに来て、ブドウ畑に興味を抱き、1981年、18歳の時からワイン造りを続けている。
このドメーヌで特筆すべきは樹齢の高さだろう。村名ジュヴレ・シャンベルタンが平均樹齢80年、1級コルヴォーで90年以上、特級シャルム・シャンベルタンに至っては100年を超える。
この高い樹齢が凝縮味に溢れ、緻密な構造をもつワインの源泉だ。
醸造においては100%除梗の後、12〜15度の温度で6日間の低温マセレーション。その後、2週間のアルコール発酵となるが、その時の温度は最大25度とやや低め。
醸しは日に2回のピジャージュ、発酵の終わりに1回ルモンタージュをするという。
ドニ・バシュレのワインはしっかりとした酒質の一方、荒々しさとは無縁なのは、高過ぎない発酵温度と丁寧な醸しが理由に違いない。
樽熟成は村名ジュヴレ・シャンベルタンで25%、1級コルヴォー、特級シャルム・シャンベルタンがともに30%と、ジュヴレのドメーヌにしては新樽率が抑え気味。熟成期間は16〜18ヶ月。
反対に樽発酵・樽熟成で造られるアリゴテにも、一部新樽が使われるのは面白い。しっかりパンチの利いたアリゴテだ。
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュはジュヴレ・シャンベルタンの北側、ブロション村の区画からのもので、プレモー以南のワインと比べてストラクチャーのしっかりした、長期熟成も可能なタイプに仕上がっている。
ドニ・バシュレのワインをひと言で言い表せば洗練。どのアペラシオンもすきのないワインである。