スペイン王家の結婚式でも振る舞われた
老舗シェリーブランドのマンサニーリャ
シェリーの中でも海沿いのサンルーカル・デ・バラメダで産されるフィノタイプを、特別にマンサニーリャと呼ぶ。
そのマンサニーリャの有名銘柄のひとつが「ラ・ゴヤ」。デルガド・スレタ社のブランドネームだ。
デルガド・スレタ社は1744年に創立。ドン・フランコ・ヒル・レデスマにより創設された、もっとも古いシェリー生産者のひとつであり、19世紀になってその子孫のドン・ホセ・デルガド・イ・スレタがサンルーカル・デ・バラメダに移り住み、シェリー造りを継承。すぐさまスペイン王室ご用達となった。
2004年に執り行われたフェリペ王太子のロイヤルウエディングでも、マンサニーリャ・ラ・ゴヤが振る舞われている。
1918年に登場したこのラ・ゴヤは、当時の著名なフラメンコ・ダンサー、アウロラ・マニャノス・ハウフレのニックネームに因んで名付けられたもの。
100%パロミノからなり、ソレラ・システムで5〜6年熟成させている。
炒ったアーモンド、レモンの皮、カモミールなどのアロマをもち、口に含むと軽やかな辛口で、アフターには海の潮味が感じられる。塩茹でした小海老をつまみに味わいたい。
同社の生産量のじつに90%がマンサニーリャだが、アモンティリャードやオロロソも小量ながら生産。
また1978年に傘下に収めたB・ロドリゲス・ラ・カーベ社のブランドとなるマンサニーリャや、マンサニーリャ・パサダの「バルビアーナ」も継続して生産している。