モダンとクラシックが調和した
1723年創業の老舗ドメーヌ
グザヴィエ・モノは実質的に、1723年から続くムルソーの老舗ドメーヌ、ルネ・モニエ。ルネ・モニエの孫娘の婿にあたるグザヴィエが10代目を継承した。
5歳で父を亡くしたグザヴィエはブドウ栽培とワイン醸造を学び、2004年にドメーヌ入り。モニエ家が代々受け継いできた17haのブドウ畑を耕作。18の異なるアペラシオンを醸造している。本拠地であるムルソーのほか、ピュリニー・モンラッシェ、ボーヌ、ポマール、ヴォルネイ、モンテリー、サントネイやマランジュまで広がり、白6割、赤4割の比率である。
ブドウ栽培は徹底した耕起と、早めの収量制限がモットー。畝間に雑草が生えないよう頻繁に耕して土壌を柔らかくし、4月には芽かきをして収量を抑える。
白ワインの醸造は、ブルゴーニュでは珍しく全体の90%を除梗。3時間かけて搾汁し、一晩デブルバージュした後で樽発酵、樽熟成。新樽率はヴィラージュで25%、プルミエ・クリュで30%を超えるくらい。熟成中にバトナージュを行う。
赤ワインは完全除梗。12〜16度で4〜5日間の低温マセレーションを行った後発酵。33度を発酵温度の上限とし、18〜21日間のキュヴェゾン。ピジャージュ、ルモンタージュ、デレスタージュを組み合わせた抽出を行う。
ムルソーの村名畑シュヴァリエールがこのドメーヌの金看板。2.5haの面積を所有する大地主で平均して50〜60樽を生産している。区画の中には3つの異なる土壌があり、それぞれ分けて醸造、最終的にアッサンブラージュし、ミネラル感とリッチネスの調和したワインとなる。
マランジュの1級畑クロ・ド・ラ・フュシエールはフュシエールの中にあるドメーヌのモノポール畑。生育が早く、またストラクチャーの強いワインが出来上がる。したがって、このクリマではピジャージュの回数を他の赤ワインよりも控えめにし、荒々しいタンニンが出ないよう注意を払っている。
若いうちからとっつきやすい一方、熟成にも耐え得るワインをグザヴィエは目指している。白は凝縮した果実味とピュアなミネラル感を引き出し、赤は豊かな果実にキメ細かくシルキーなタンニンを紡ぐ。モダンさとクラシックな趣きがうまく調和した造りと言えるだろう。
生産者情報のPDFダウンロード:グザヴィエ・モノ