シャルル・ノエラの系譜を受け継ぐ もうひとつのドメーヌ
プレモー・プリセに拠点を置くドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロン。
ヴージョのユドロ・ノエラと同様、シャルル・ノエラの系譜にあるドメーヌである。
ジャン・ジャックの妻がシャルル・ノエラの孫娘にあたり、そのブドウ畑を相続した。
ドメーヌの至宝、ロマネ・サン・ヴィヴァンはまさにシャルル・ノエラより受け継がれしクリマ。
したがってシャルル・ノエラ縁の3軒が所有するロマネ・サン・ヴィヴァンは、北からルロワ(0.99ha)、ジャン・ジャック・コンフュロン(0.5ha)、ユドロ・ノエラ(0.48ha)ときれいに隣り合わせる。
今日、このドメーヌを率いるのはアラン・ムニエと妻のソフィー。
ソフィーがジャン・ジャック・コンフュロンの娘で、ボーヌでワイン造りの勉強をしていたところ、電気技師のアラン・ムニエと知り合い、そして結婚。
すでにジャン・ジャックは他界しており、アランは妻のソフィーからワイン造りを学んだという。
ちなみに同じくコンフュロン姓を名乗る、コンフュロン・コトティドのジャッキーと故ジャン・ジャックは兄弟だ。
シャンボール・ミュジニーからプレモーに広がるおよそ8haのブドウ畑は、1991年以来ビオロジックで栽培されている。2003年からは馬を使っての耕作も始めた。
アラン・ムニエの造るワインはかつて濃厚で、新樽のヴァニラ香も華やかなタイプだったが、それも2000年代半ばから変化が生じている。
1990年代はすべてのアペラシオンにおいて100%新樽熟成を施していた。現在は村名で30%、1級で50%、特級で70%だ。
原則として完全除梗だが、暑かった2009年には20%の全房醸造を試みた。
低温マセレーションは12度で4日程度としていないに等しく、醸しはピジャージュのみ。種からのアグレッシヴなタンニン抽出を避けるため、主発酵が終わった後のポストマセレーションは行わず、タンクから速やかにワインを引き抜く。
その結果、以前よりもはるかにバランスよく、果実味がはっきりとしたワインに仕上がっている。
アランとソフィーのふたりの息子も手伝うようになり、ドメーヌの将来は安泰の様子だ。