ふたりの息子が畑を相続 それぞれ独自の道を歩む
ドメーヌ・ミシェル・コラン・ドレジェはミシェル・コランが、ジョルジュ・ドレジェの娘、ベルナデットと結婚して創設。
0.16haの特級シュヴァリエ・モンラッシェは遡ればドレジェ家からもたされたクリマだ。
ミシェル・コランにはフィリップとブリュノというふたりの息子がおり、2003年をもってミシェルは事実上の引退。
シュヴァリエ・モンラッシェのみ手元に残し、残りの畑をふたりに分け与えた。
兄弟はふたりとも父の造りを踏襲し、白ワインは圧搾後の果汁をまず温度管理のしやすいステンレスタンクでアルコール発酵。
発酵がある程度旺盛となったところで小樽に移し、残りの発酵を完了させてマロラクティック発酵、熟成へと進む。
赤ワインは100%除梗。低温マセレーションを行い、トータルのキュヴェゾンは18〜23日。
一族が所有する宝石のようなピュリニー・モンラッシェの1級畑、レ・ドゥモワゼルは、当初、シュヴァリエ・モンラッシェとともに父ミシェルが管理していたが、最終的に兄のフィリップが継承したようだ。
カイユレの南端に位置する0.6haのクリマで、小道を挟み向こうはモンラッシェ。所有者は3軒しかなく、フィリップ・コランが所有するのはわずか0.1haという(ほか2軒はギィ・アミオとミシェル・コランの従兄弟のベルナール・コランだったが、後者は2007年にミシェル・ピカールに畑を売却)。年に2樽しか出来ない。
また兄のフィリップはドメーヌと平行して小量ながらネゴシアン・ビジネスも展開。コート・シャロネーズのモンタニーやクレマン・ド・ブルゴーニュも手がけている。
兄弟は似通った造りでも、面白いことにワインのスタイルは異なり、フィリップがエレガンス嗜好なのに対してブリュノはよりリッチさを求めているようだ。