人気急上昇のサントーバンで最も偉大なドメーヌ
サントーバンはピュリニー・モンラッシェとシャサーニュ・モンラッシェの影に、文字通り隠された小さな村。
かつてはそのほとんどがコート・ド・ボーヌ・ヴィラージュで瓶詰めされるほど、目立たぬアペラシオンだったが、
近年、その真の価値が認められるようになり、コート・ド・ニュイのマルサネとともに人気に拍車がかかっている。
そのサントーバンで最も偉大なドメーヌのひとつがマルク・コラン。
1944年生まれのマルクは1970年、26歳の時にドメーヌを創設した。当初はサントーバンと
シャサーニュ・モンラッシェに6haの畑をもつのみだったが、80年代から90年代にかけて19haまで畑を広げ、
サントーバン、シャサーニュ・モンラッシェのほか、ピュリニー・モンラッッシェとサントネイにも畑をもち、
26のアペラシオンを手がけるまでに成長した。
モンラッシェを所有する16の造り手のひとりであり、10a68caの区画はシャサーニュ側の最上部、
ギィ・アミオの2つの区画に挟まれた形で位置する。またお膝元のサントーバンには8つの1級畑を所有。
もしもサントーバンのクリマの特徴を知りたければ、このドメーヌの1級畑を並べて試すとよい。
マルクは2000年代前半に完全引退。後を継いだのは3人の息子と一人娘。相続の始まった当初は長男ピエール・イヴ、
次男ジョゼフ、三男ダミアンがワインづくりを、長女のカロリーヌが事務系をする事で運営されていたが、
すぐにピエール・イヴが独立。愛妻のジャン・マルク・モレイの娘カロリーヌと共に
ピエール・イヴ・コラン・モレイを立ち上げた。その後2017年の収穫前に次男のジョセフが
自分自身のドメーヌを立ち上げたため、現在、三男のダミアンが当主であり造り手、特にセラーを担当。
長女のカロリーヌとともに、ドメーヌを引き継ぐ事になった。現在のドメーヌの所有畑は12ha。