所在地 |
NEW ZEALAND CENTRAL OTAGO LAKE WANAKA |
元世界的スキーヤーが手がけるビオディナミ農法のピノ・ノワール
リッポンのワイン造りの歴史は、1912年に曽々々祖父がワナカに移住したところから始まる。
1974年、ニュージーランド南島の南端、セントラル・オタゴのワナカの一族が所有する土地へ戻ってきたロルフ・ミルズは、
まず実験的にヴィティス・ヴィニフェラのブドウを30種以上植え、この土地に合う品種を長年かけて選定することに。その後、専門家の反対を受けつつも、気候的なデータに勇気づけられ、
1982年に商業用のブドウ畑を開墾。1989年に最初のワインをリリースした。
これがセントラル・オタゴにおけるワイン造りのパイオニア、リッポン・ヴィンヤードの始まりである。
現在では、白ワインは、ソーヴィニョン・ブラン、リースリング、ゲヴュルツトラミネール、オスタイナー(日本未入荷)、赤ワインは、ピノ・ノワールと、ガメイの7つの品種まで絞っている。
今日、リッポン・ヴィンヤードのワインメーカーは息子のニック・ミルズ。彼はフリースタイル・スキーの選手として知られ、21歳の時に国内チャンピオンに輝いたほどの腕前。1998年の長野オリンピックでも期待されたが、数カ月前に膝を痛め、残念ながら夢は打ち砕かれた。
その年に彼はフランスへと渡り、4年間、ジャン・ジャック・コンフュロンやドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ、ニコラ・ポテル、アルザスのワイナリーを含め6軒で修業。
2002年にリッポンに戻り、ワイン造りの指揮をとることとなった。
ニックはビオディナミ農法と、新世界では珍しく灌漑によらないブドウ栽培を実践。
テロワールに忠実なワインを生み出すことに取り組み、彼の手がけるピノ・ノワール、リースリング、ゲヴュルツトラミナーなどのワインは、世界で高い評価を受けている。
リッポンの畑はいまだフィロキセラの被害を受けていない、全てが接ぎ木無しの自根。世界でも数少ない畑である。
土壌の特徴は、火山性土壌が強い圧力で成形された岩でできたシスト。シストはワインにミネラルを与え、重厚感と凝縮感をもたらし、長い熟成を可能にする。
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