ブルゴーニュの二大ドメーヌによる南仏最大のコラボレーション
ブルゴーニュ・ワインの愛好家ならば知らぬ者はない、偉大なるふたりの造り手---ドメーヌ・デュジャックのジャック・セイスとドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティのオベール・ド・ヴィレーヌ。
古くからの友情で結ばれた彼らは、1980年代末、南仏のプロヴァンス地方で最高のワインを造るべく、適地を求めて模索を開始した。
長いリサーチの結果、ふたりが見つけたのはエクサン・プロヴァンスの東に位置するナン・レ・パンという小村。
真南を向いた斜面、粘土石灰質の土壌。とくに石灰質に富み、痩せたその土地にふたりの目は釘付けとなり、ブドウ栽培の新天地として大いに期待を膨らませたのであった。
彼らが賢明であった証は、いくら石灰粘土質の土壌であろうとも、慣れ親しんだピノ・ノワールを植えてブルゴーニュの廉価版を造ろうなどとは考えもしなかったことだろう。
プロジェクトのスタート時点からまずはブドウ畑に注力を注ぎ、シャルドネ、ヴィオニエ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなど、地中海性気候に適した高貴品種に植え替えた。
樹勢を抑え、表土が流れないように、2畝ごとに草を生やす草生栽培を実施。エコセールの認証取得を目指して、2008年からビオロジック栽培に転換を進めている。
ワインのスタイルもじつに明快だ。
白ワインはまず初めに果実のフィネスが感じられ、爽やかさで満たされたタイプ。450メートルという高い標高が、天然の酸味をもたらしてくれる。
一方、赤ワインは成熟度の高い果実味とともにストラクチャーがしっかりとし、複雑さ、上品さ、繊細さを伴うスタイルである。
プロジェクトは彼らふたりにパリ在住の友人、ミシェル・マコーを迎え、「ドメーヌ・ド・トリエンヌ」と名付けられた。
ローマ帝国の時代、3年に一度開催された酒神バッカスを讃える祭典であるトレンニアに因み、また3を意味する”tri"の文字が創業メンバーの3人を表している。
生産者情報のPDFダウンロード:トリエンヌ